読書:『男尊女子』
男尊女卑ではなく「男尊女子」。
男性をリーダーにしておいたほうが何かとラクだよね、守ってもらう立場って理想的だよね、みたいに思う気持ちとか。
「夫」と「妻」ではなく、あえて「主人」「嫁」と呼ぶ関係であることを楽しんだりとか。
そんな大小様々な「男尊」が描かれている。
私は対等な立場として相手を尊敬していたい方の人間なのだけど、それはそれとして赤ちゃんプレイを楽しむ気持ちもわかる…。
お世話してもらうと嬉しいもんな。私だって「お茶飲みたい!アイス食べたい!眠い!!」って子どもみたいなワガママ言ってたりする…。その一方でお母さんみたいな態度で世話を焼くときもある。
それと同じで、「強い男性に守ってもらう弱い女性」を楽しんでいるのだろう…と思えば、男尊女子たちに感じる違和感も少し減る。
この本のおかげで、「主人」「嫁」の呼び方の違和感は消せなくとも、イラッとせずに受け流せる程度にはなれそうだ。
酒井さんは、私の親より少し若いくらい。
私は「お父さんにパンツ洗ってもらうのも全然平気」な家庭で育ったし、今でも夫がパンツ洗ってくれている。
「家庭運営の責任は夫婦が半々に負っているのだから、家事は折半が当然」と常々主張している。あと《兼業主婦》って言葉はキライ、も常々主張している。
収入だって負けたくない。(とはいえ、実際のところ年収は大幅に負けている。月収だけなら負けてないと、往生際悪く主張している)
付き合っていた頃のデートも奢ってもらったことはない。むしろ私がお金出してた。結婚指輪も結婚式代も私のカードで払ってる。どうせ結婚後はひとつの財布なのだからあまり意味はないんだけど、そのことを誇りに思ってる。
そんな感じで男尊成分とても少なめで生きている。母親も男女同権過激派だし、大学デビューで読み始めた雑誌は赤文字系・モテ系とは対極にある『KERA』なので、人生の中で男尊成分を取り入れるシーンが少なかったのだと思う。
夫くんも男尊女子が好きなタイプではないので、筆者のいう「最近の若い夫婦」なのだろうなぁ…と思ったり。